専門せんもん家かは、南海なんかいトラフ巨大きょだい地震じしんなどへの備そなえとして、耐震たいしん化か対策たいさくを急いそぐべきだと指摘してきしています。

4月つき17日にちの午後ごご11時じすぎ、豊後ぶんご水道すいどうを震源しんげんとするマグニチュード6.6の地震じしんが発生はっせいし、震度しんど6弱じゃくの揺ゆれを愛媛えひめ県けん愛あい南町みなみまちと高知こうち県けん宿毛すくも市しで観測かんそくしたほか、震度しんど5強きょうの揺ゆれを愛媛えひめ県けん宇和島うわじま市しで観測かんそくしました。

四国しこくで震度しんど6弱じゃく以上いじょうの揺ゆれを観測かんそくしたのは、現在げんざいの震度しんど階級かいきゅうが導入どうにゅうされた1996年ねん以降いこう、初はじめてです。

この地震じしんで愛媛えひめ県けんで9人にん、高知こうち県けんで3人にん、大分おおいた県けんで2人にんの合あわせて14人にんがけがをしたことが確認かくにんされています。

宇和島うわじま市しでは総合そうごう体育館たいいくかんの天井てんじょうが幅はばおよそ15メートルにわたって崩れ落くずれおちたほか、宿毛すくも市しでは水道すいどう管かんが破裂はれつするなどの被害ひがいが相次あいつぎました。

このほか住宅じゅうたくの壁かべが崩くずれたり、屋根やね瓦かわらが落下らっかしたりする被害ひがいも各地かくちで相次あいつぎ、屋根やねをブルーシートで覆おおってしのぐ住宅じゅうたくが各地かくちで見みられます。

住宅じゅうたくの修繕しゅうぜんについて自治体じちたいからの費用ひようの補助ほじょなどの支援しえん策さくが示しめされていない中なか、経済けいざい的てきな理由りゆうなどから修繕しゅうぜんをためらう住民じゅうみんもいます。

今回こんかいの地震じしんで現地げんち調査ちょうさを行おこなった徳島とくしま大学だいがく環境かんきょう防災ぼうさい研究けんきゅうセンターの※じゃん景けい彩いろどりセンター長ちょうは「一見いっけんして大おおきな被害ひがいがなくても内部ないぶの柱はしらなど見みえない部分ぶぶんに損傷そんしょうを受うけている可能かのう性せいもある。南海なんかいトラフ巨大きょだい地震じしんも予想よそうされる中なかで、これを機きに、耐震たいしんの診断しんだんや工事こうじなどの対策たいさくを進すすめる必要ひつようがあり、行政ぎょうせいも支援しえんを検討けんとうすべきだ」と指摘してきしています。

※草くさかんむりに「将しょう」

気象庁きしょうちょう “地震じしん回数かいすうが増加ぞうか 引き続ひきつづき注意ちゅういを”

周辺しゅうへんでは地震じしん活動かつどうが活発かっぱつな状態じょうたいが続つづいていて、気象庁きしょうちょうによりますと、23日にちまでに震度しんど1以上いじょうの揺ゆれを観測かんそくした地震じしんは60回かいにのぼっています。

気象庁きしょうちょうは以前いぜんに比くらべ地震じしんの回数かいすうが多おおくなっているため、引き続ひきつづき注意ちゅういが必要ひつようだとしたうえで、南海なんかいトラフ巨大きょだい地震じしんがいつ起おきてもおかしくない状況じょうきょうに変かわりはないとして備そなえを進すすめるよう呼よびかけています。

一方いっぽう、この地震じしんが起おきたのは南海なんかいトラフ地震じしんの想定そうてい震源しんげん域いきの中なかでしたが、気象庁きしょうちょうは、▽巨大きょだい地震じしんとの関連かんれんを調査ちょうさする基準きじゅんよりも地震じしんの規模きぼが小ちいさかったうえ、▽メカニズムも異ことなるとしています。